こんにちわ、もちこです。
最近負けが続いているので、ちょっと楽しそうなクソゲーのお話でもしようかと思います。多分勝ってもクソゲーの話はしてると思いますが、そこは大目に見てください。
今回紹介するのは、セガサターンを代表するクソゲー、【大冒険 セントエルモスの奇跡】。
以前紹介したデスクリムゾンと並びセガサターンの中では最強クラスのクソゲーで、1996年にパイより発売されたシミュレーションRPGです。
このゲームを一言で表すと、【これは ひどい】。
何が酷いって、本当に全部が酷い。
プレイヤーに
- 「プレイしていると頭が痛くなってくる」
- 「これは ひどい」
- 「このゲームを作った人が心配になる」
という感想を抱かせる本作品の魅力を、さくっと解説してみます。
■ストーリーは普通。
まずこのゲームのストーリーをざっくり紹介します。
舞台は大航海時代の中世で、主人公はリオンという少年です。
ある日、リオンの住むバルセロナに、父である冒険家・ファルの船が漂着しました。
ただ、船ははボロボロになっており、無人の状態。
自宅で母にそのことを伝えると、母はリオンが女王様に呼び出されていることを伝えます。
すぐにお城に向かうと、女王様に「あなたの家系はモンスターを倒す能力があるので倒してきてほしい」と依頼されるのです。
そこで主人公のリオンは、モンスターを倒して父親を探す冒険に出るのでした……。
というお話です。
ストーリー自体は非常に普通なのですが、問題はその表現でした。
このゲームを開始すると真っ先に、船着き場のような場所で船が沈んでおり、唐突に「これは ひどい」という台詞が表示されます。
そして友人と話して、お城に行って、あっという間に旅に出ることが決定します。特に理由もなく友達もついてきます。すべてがあっという間。
■冒険とは何なのか。
主人公のリオンは船でバルセロナの街を出て、モンスターに占拠された他の街を救うことになるのですが、基本的にやることは
新しい街に到着→
敵を殲滅して街を解放→
他の街に行く→
敵を殲滅して街を解放→…
の繰り返しです。
更に、街をモンスターから解放すると街と街を行き来して貿易を行って利益を出すということも加わります。
この貿易パートに関しては(私が株をやっていることもあるのか)個人的には楽しくてオススメなのですが、評判はイマイチのようです。
冒険というより、仕事というか、流れ作業に近いものがあるためでしょうか。
ただ、このゲームにはそんな退屈な作業を非常に楽しいものにしてくれるドキドキな要素が沢山あるのです。
■タイトル画面が ひどい
この作品は1996年に発売されていて、しかも機種はセガサターンということで、オープニングムービーは当時にしては綺麗なCGになっています。
ただ、その後に表示されるタイトル画面があまりにもショボく、ファミコンでもありそうなクオリティのものになっています。
まさにギャップ萌えというやつでしょうか。
ムービーとタイトル画面のギャップで魅せてくれるなんて斬新です。
■敵のグラフィックが ひどい
街を占拠している肝心のモンスターなのですが、どれも造形が非常に前衛的というか……
ものすごく怖かったり、見ていて不安になるような、そんな姿をしています。
緑色の猫のような体に不気味な渦をまいた目が飛び出している姿や、巨大な顔だけの妖怪のようなモンスター、極彩色の幼虫のような姿などなど、どれもかなり狂気を感じる不気味な見た目です。
不気味すぎて、ちょっと魅力的です。
■敵の台詞が ひどい
街を占拠しているモンスターにも台詞があるのですが、その不気味さは見た目の比にならないほど不気味です。
開発者の方々がどんな精神状態でこの台詞を考えたのかわかりませんが、恐らく相当アレな状態で作っていたのではないでしょうか。
敵の台詞の一部を紹介します。
- 「なんで おれ ぷるぷる震えるのだろう?」
- 「ぷち ぷちって あり殺すのやめろよなぁ かわいそうだろぉぉぉー たーいせつな 命だからなぁー」
- 「おい おい おい すごいなぁ? おい! 見た見たよ お前強いよ すげえよ だから 死ねよぉぉぉ」
- 「ぴきぴき」
- 「頭 洗ってるか? そう ごしごしってな おれ でも 髪ないんだよ むしらせろ! むしっ むしらせろよぉぉぉぉ!」
- 「ぶて ぶってみろよ 痛いの快感! ぶて ぶてよ おいいい」
- 「ぴるぴるぴる 弱いものを いじめる こんな 快感って 他にないよな ぴるぴるぴるぴる」
- 「かわーいーい坊や おいで なでなでしてあげるからね よしよし でも いないの 子供が いないのよぉぉぉーー」
- 「体の中から 何かが ぶえええ ぐえええええ」
- 「気味悪いよな? なぁ 俺って気味悪いよな? 昔から 言われてるんだ 気味悪いってなぁ おい 聞いてる? ぐひぐひひひっ」
- 「最近 幼虫うまいんだ あまーいんだ とってもね けど あげないよ ぼく 甘党だからね」
これはまだごく一部ですが、敵の台詞は終始こんな調子です。
まさに「これは ひどい」。
三徹したときくらいのテンションを感じますが、どんな気持ちでこの文章を考えていたのでしょうか。
色々と心配になると同時に、不思議な魅力があります。
しかも、敵だけでなく住人まで様子がおかしいのです。
- 「君は 自分の前世の事を考えたことがあるか? 考えたことないだろう? もう少し自分について考えたほうがいいぞ」
- 「いらしゃいませ!」
- 「ときおり 聞こえてくるおたけび・・・ 時々 悲しんでいるようにも聞こえるのよ いったい なんなのかしら?」
この世界の人達に一体何があったのでしょうか。
ただ、なぜ彼らがここまで狂気を感じる台詞を言うようになってしまったのか、一応エンディングで明かされることとなります。(エンディングを見たうえでもやっぱりひどい台詞なんですけどね)
■ゲームバランスが ひどい
このゲームは街ごとに敵の強さが全く違うので、たどり着いた街にいるモンスターが強すぎて即死、なんてことがしょっちゅう起きます。
しかもそれにまつわるヒントもなく、現時点で倒せそうな敵がいる街をひたすら戦って探すしかありません。
さらに、モンスターを倒すうえでほぼ必須といえる武器の価格が高すぎるのです。インフレでも起きているのでしょうか。でも薬草は安いんです。
(もしや、この世界では金属の価格が高騰しているんでしょうか……)
■必殺技の名前が ひどい
このゲームに出てくる必殺技ですが、名前がすべて「必殺技(1)」「必殺技(2)」「必殺技(3)」…となっているのです。仕事で使う発注書のデータみたいな味気なさ。
敵の名前は「ベンチバブ」「マウラ」「トンヌ」というよくわからない名前をつけているのに。
■どの辺が「セントエルモスの奇跡」なのかわからない奇跡
このゲームを最後までやってみるといよいよ実感することなのですが、結局何が「セントエルモスの奇跡」だったのか全くわからないんです。
様々な要因でクソゲーとして有名なゲームなので、今では「発売されたことが奇跡」だと言われています。
■色んな意味で ひどい(褒め言葉)
ゲームバランスも悪く、味があるというには不気味すぎるモンスターのグラフィックと台詞。
さらに、ここで説明した他にも、コーエーの『大航海時代Ⅱ』という作品のパクリ疑惑があったり、最初の街で一瞬しか出てこないヒロインの存在、敵の攻撃が強すぎて難易度が高いこと等、様々な養素が絡み合った結果……
【これは ひどい】
という冒頭の台詞が、プレイヤーの感想を代弁するものとして有名となったわけです。
このゲームは様々な面であなたの心を折りにきますが、是非プレイしてみてくださいませ。
きっとあなたも、エンディングの画面を見る頃には疲れ切った表情で「これは ひどい」と言うことでしょう。
では、またこんど別のゲームにて。
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コメント
今回はバカゲーを通り越してクソゲーなのですね!(>_ω<)
また長文でおかしくなってますね;分割で毎回すみません;
今回はバカゲーを通り越してクソゲーなのですね!(>_<)笑
もちこさんのセンスある文章からも、クソゲーっぷりと怪しげな魅力がひしひしと伝わってきますwクソゲーと株を少し絡めてるのも奥深い…笑
セガサターン時代のゲームは開発者たちにとっても大航海時代だったのか、カオスなものが多い気がしますね…;
私がプレイした数少ないサターンのクソゲーの中では『ダークシード』や『ボディハザード』などがありますが、どれも難しくてクリアできませんでしたw
もちこさんのおかげで久々にクソゲーに没頭したくなってきたこの頃ですw
今回も楽しかったです!ありがとうございました(>ω<)
Cさん、こんばんわ!
金曜もそこそこ堅調でしたが、どうでしたか^^
私は早速ロスカットしてましたw
セントエルモスの記事を読んでくださったんですねw 有難うございます!
ボディハザードは聞いたことがあります(^^)
バイオのパクリのようなタイトルだったので、それで覚えていましたw タイトルの時点で面白いのは反則ですねwww
ダークシードは見たことがないので、今度調べてみますね。
こちらこそ、いつも有難うございます!^^