こんにちわ、もちこです。
楽しくなってきちゃったので、今回もクソゲーの話です。
前回紹介したデスクリムゾンはプレイヤーの精神力も体力もゲームの常識もなぎ倒すパワー系のゲームでしたが、今回紹介するのはひたすら内容のない「なか゛いたひ゛」をしなければならない、スカスカ系のゲームといえるかもしれません。
今回紹介するタイトルは「元祖西遊記スーパーモンキー大冒険」。
1986年にバップより発売されたRPGアドベンチャーゲームです。
死にゲー・マゾゲー愛好家の中では人気の高い史上最凶のRPGで、タイトルにもある通り西遊記をモチーフにしていますよ。
このゲームの特徴は、とにかくスカスカな内容にあります。
スカスカといってもストーリーの作り込みが甘いとかキャラクターが雑とか、そういう次元ではありません。
そもそもでストーリーやゲーム性を感じさせないという意味でのスカスカです。(褒め言葉)
プレイヤーに「ゲームとは何か」「ストーリーとは何か」「なぜ俺はこんなゲーム買ったんだ」という哲学的な疑問を抱かせるゲームといえるでしょう。
というわけで、今回もこのゲームのマゾいところを挙げながら紹介しますよ。
●「なか゛いたひ゛か゛はし゛まる・・」
スカスカ仕様はゲームをスタートした時点で既に理解できると思います。
タイトルからゲームスタートすると、突然
「なか゛いたひ゛か゛はし゛まる・・」
というメッセージが表示されて、三蔵法師と孫悟空と思しき二人が、砂漠のような場所のど真ん中にポツンといるだけです。
そこからどこに行けとか、何をしろとかいう一切説明はなく、「多分、天竺目指すんだろうな……」とプレイヤーの脳内でストーリーを補完する必要があります。
●フィールドに何も無い
広大なフィールドに何の説明もなく放り出されて歩き出すのですが、歩けど歩けど何もありません。
しかも歩く速度が異様に遅いため、歩くのもめちゃくちゃストレスです。
それでも頑張って歩き続けるのですが、
結局、だだっ広いだけのフィールドには 本 当 に 何 も あ り ま せ ん 。
●必要なものが見えない仕様
というのも、実はだだっぴろいフィールドのどこかに別の大陸へと行けるワープゾーンが存在するのですが、それを示すアイコンやヒントが何も表示されないため、「ただただ歩き回って探すしかない」という心折設計になっているんです。
運良くワープゾーンに触れることができると、何の説明もなく突然画面が切り替わるだけなので、初見のプレイヤーは何が何だかわからないうちに別の場所に移動したとしか思えないことでしょう。
ちなみに、仲間が加入する場所も回復ポイントも同じくフィールド上には何も表示されません。
●意味不明なバトルとお荷物な仲間
フィールドをダラダラ歩いていると敵が出現してバトル画面に切り替わるのですが、味方が出てくるタイミングも不明で、敵を全滅させたあとにひょっこり出てくることも多いです。
でも、運良くまだ敵がいる最中に出てきてもすぐに死んでしまうので、出てこない方が安全といえば安全です。
ちなみに、バトル画面から元のフィールドに戻る時は殴るボタンで戻るという謎仕様。
●リアリティを追求した過酷すぎる旅
旅のリアリティを追求しようとしたのか、このゲームには水と食料・時間の概念があります。
フィールドを歩き回っている間に夜と昼が入れ替わり、どんどん水と食料は減ります。
そして、見えないワープゾーンを見つけられないまま水と食料が尽きると、問答無用で餓死します。(大体の人は最初の島からワープゾーンを見つけることが出来ずに餓死して詰みます)
●「ああ しんし゛ゃった!」
餓死したりバトルで敗北するなどでキャラクターが全滅すると、
「ああ しんし゛ゃった!」
というプレイヤーを憤死させるようなメッセージが表示されて、またスタート画面に戻ります。
●水と食料が入手困難
水と食料は広大なフィールドのどこかにある民家で入手可能ですが、この民家の位置も完全にノーヒントなので、見つけるのに相当苦労します。
ただ、この建物を発見できないと「ああ しんし゛ゃった!」コースなので、プレイヤーは血眼になって探す必要がありますよ。
なぜか民家にはアイコンがあり、すぐにわかるようになっているのがまだ救いでしょうか……。
●都は三蔵一行を拒むスタイル
フィールド上には都も存在しますが、天竺以外の都はすべて入った瞬間に「A B A B」「A」などという謎の文字列が表示された後に突然バトルがはじまり、負けるともちろん「ああ しんし゛ゃった!」です。
ダラダラと歩き回った末にようやく見つけた都。水や食料を期待して入ったのにバトルが始まるという、徹底的にプレイヤーを叩きのめす展開です。
●唐突すぎるジョイン
旅の途中で沙悟浄と猪八戒を仲間にすることも可能なのですが(仲間にしなくてもクリアは可能)、相変わらず何もないフィールドで突然「 お と も し ま す !」というメッセージが出たあと、平然と仲間になっているだけです。一体何があった……。
●キャッチコピーがひどい。
キャッチコピーは「歴史的ソフト…ってなわけだ」。
ギラギラした中二病センスが光るキャッチコピーですが、フタを開けてみれば確かに歴史的なスカスカ仕様のソフトだったので、概ね合っているともいえます。
ここまでの説明を見て理解してもらえると思うのですが、このゲームにはおおよそストーリーと呼べるものがなく、敵や味方に関しても特に情報がありません。
ひたすらゆるやかな音楽の流れるなか、【何の説明もなく、ひたすらだだっ広いフィールドを歩き回るだけ】のゲームなのです。
苦行ともいえる内容は、まさにゲーム開始時に出てくる「なか゛いたひ゛か゛はし゛まる・・」というメッセージ通りで、このゲームの象徴とされています。
ちなみに、一応出てくるボスや中ボスを倒して頑張って天竺にたどり着いても、恐ろしく簡素なメッセージが出てくるのみなので、達成感や感動する要素は皆無。
まさに徹底してプレイヤーに何の情報も与えないマゾゲーの中のマゾゲーといえるでしょう。
我こそはというマゾの方は是非プレイしてみて、なか゛いたひ゛を体験してみてくださいませ。
(ちなみに最初はノーヒントでやるのがオススメです)
では、またこんど。
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